FTM(オナベ)が、自分の望む性別に近づくために男性ホルモンを投与することはよく知られている。
注射または飲み薬の2パターンが主な選択肢だけど、
そのなかでも注射での投与がスタンダードじゃないかと思う。
私もスタンダードな方法を選択したFTMのひとりで
20歳になる前から、約3週間に1回の投与を続けている。
何年も続けると、毛深くなったり声が低くなったり、いろいろな変化を実感する。
上の記事では取り上げなかったけど、喉仏に憧れるFTMも多いんじゃなかろうか。
(なぜ取り上げなかったかというと、変化がほとんどない人も多いらしいから)
というわけで、前置きが長くなったけど
今回は喉仏の変化について、私の実体験をもとに少し語りたい。
注意:全員にある効果(変化)ではない
喉仏が出ることに期待しているFTMや、
FTMに興味津々な人に理解しておいていただきたいのは
喉仏に関しては、確率の高い効果ではないということ。(医学的根拠があるわけではなく、あくまでも私の主観)
たとえば、男性ホルモン注射で
・声が低くなる
・毛が濃くなる
・クリトリスが大きくなる
みたいな変化は、ほぼ確実に実感できると言っても過言ではない。
一方で、喉仏に関しては
私が会ったFTMでも「3年以上注射してるけど全然出ない…」って人も複数いた。
したがって、ここで紹介する実体験は
世界中にたくさんいるFTMのなかのほんのひとりのエピソードとして見て欲しい。
私の場合
結論から言うと、私は家族や友人から
「えっ、喉仏あるじゃん!!!」って結構イイ反応をいただいた。
変化に慣れると、こんなもんかあって感じだけど
周りから言われたり、写真で見てわかるくらいに突出(?)してくると嬉しかったなあ…。
なんか徐々に出てきた
当然かもしれないけど、ある日突然喉仏が出てきた!なんてことはない。
私は喉仏への憧れが強くて、しょっちゅう鏡で見たり写真を撮ったりしていたんだけど
毎日見ていると逆に変化が分からなくなるくらい、本当に少しずつジワジワと出てきた感覚だった。
はじめて男性ホルモンを注射してから、
ようやくちょっと姿を現したかな、と感じられたのは約1年が過ぎたころ。
写真ではイマイチだけど、
鏡を見てニヤニヤするくらいには喜んでいた。
(シルエットの女性らしさが消えていく感じがうれしかった)
それからもジワジワと成長していき・・・
3年も経つと、さすがに落ち着く
現在(2021年7月)はこんな感じ。
そんな、めちゃくちゃ喉仏!!って感じではないけど
個人的には十分満足できるくらいまで育ってくれた。
喉仏の出現を実感(1枚目の写真)してから2~3年は経過している。
さすがにここまでくると、鏡の前でニヤつくこともないし
これ以上成長しないかと見守ることもない。
“目立つか目立たないか”であり、“有るか無いか”ではない
おそらく多くの人が理解しているとは思うけれど、
喉仏は「女性になくて、男性だけにある」というわけではない。
軟骨の成長度合いによって目立つか目立たないか(表面化するかどうか)が変わるだけ。
つまり男性ホルモンを投与して喉仏が生まれるのではなくて
軟骨が成長することによって、外からでも見て取れるようになるということ。
だから、女性でも喉仏が表面化している人はいるし
反対に、上を向いてもほとんど存在が分からない…って男性もいる。
さすがに喉仏の出現だけを目指してホルモン投与をはじめるFTMはいないと思うけど、
軟骨の成長をイメージしながら男性化を楽しんでほしい。
(え、リアルタイムで楽しんでたのは私だけ?)
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